森林・木材と環境
近年、森林や木材は気候変動対策に貢献する資源として注目されています。西垣林業はこの重要な資源を持続的に利用できる社会の実現を目指しています。
持続的な木材利用のために
- 日本の国土の2/3は森林が占めており、その約4割が主に戦後に植えられたスギ・ヒノキなどの人工林です。人工林は、間伐などの管理が不足すると土砂崩れなどの災害を引き起こすリスクを高めます。しかし、適切に管理することで、災害リスクを減らすだけでなく、森林のCO2吸収量が増え気候変動対策にも貢献します。
- 現在、人工林の多くは管理が行き届かず本来の機能を発揮できていない状況です。西垣林業は、適切な森林管理と木材利用を通して持続可能な社会づくりに貢献します。
01森林整備の促進
▲間伐などの森林管理
02木材利用の提案
▲オフィスや店舗の木質化
03事業活動における
環境負荷の低減
▲木屑や端材を燃料に使う
バイオマスボイラー
01森林整備の促進
●災害リスクを下げる
- 管理が十分に行き届かず過密状態の人工林は、豪雨時に土砂崩れなどを起こすリスクを高めます。実際、過密人工林に起因する災害が全国で問題になっており、間伐などの適切な森林管理が急がれています。
- 西垣林業は自社の作業チームを有し、地域の森林組合や林業事業体と連携して森林整備を進めています。
過密人工林
- 下草が生えず、土壌流出が始まる
- 森の保水力が低下し、豪雨時に土砂災害・洪水などの原因になる
間伐された人工林
- 下草が繁茂し、柔らかい土の層が保たれる
- 森の保水力が保たれ、豪雨時にもしっかり雨水を吸収する
●森のCO2吸収量を増やす
- 森の木は、光合成を行い大気中のCO2を吸収し、炭素として貯蔵しています(森林の炭素固定)。間伐などの森林整備を進めることで森の木々が更新され、森全体のCO2吸収量が増加します。
●持続的な森林資源の利用に向けて
- 未来にわたり長く木材を利用するためには、植林・育林を行い将来の森を育てることが重要です。
- その為には、苗木を植え、下草刈りや間伐などを行い、長い時間をかけて木を育てる必要があります。西垣林業は、将来にわたり森林・木材を利用していくため、再造林事業にも力を入れています。
02木材利用の提案
●木材は環境負荷が低い材料
- 森の木々は成長過程においてCO2を吸収し、内部に炭素という形で固定しています。それらは、建材や家具として長い間使用されることで、さらに長期にわたり炭素を固定し続けます(木材の炭素固定)。
- 木材は、鉄骨やコンクリートに比べて、建材などに加工する際のCO2排出量が少なくなります。そのため、木を使った建物はCO2排出量の削減に貢献します。
●建物の木造化・内装木質化のススメ
- 近年、オフィスや店舗などの内装に木を使う事例が増えています。
- 内装の木を多く使った空間は、利用者に安心感を与え、リラックスした気分にさせてくれます。その効果は近年、科学的にも実証されてきており、緊張を和らげる、疲労回復を早める、免疫力を上げるなどの効果が報告されています。
- 西垣林業では、身近な場所に木を使っていただくために様々な用途での木材利用提案を行っています(▶詳細は 木材利用事業のページを参照下さい)
OFFICE
健康経営・ウェルビーイング
SHOP
集客効果・PR効果
FACILITY
環境貢献
03事業活動における環境負荷の低減
- 林業・木材産業においても、森林整備や製材、輸送などの事業活動を通して温室効果ガスを排出しています。
- 西垣林業は、事業活動における温室効果ガスの排出量削減を目指しています。
例)工場や事務所で利用する電気をCO2フリー電気に変更、バイオマスボイラーを熱源とする木材乾燥機、電動フォークリフトの導入など - 2024年には中小企業向けSBT(Science Based Targets)の認証を取得し、自社が排出する温室効果ガス(Scope1,2)を段階的に削減していきます。
【取り組み1】 温室効果ガス排出量の可視化と目標設定(SBT)
事業活動において排出する温室効果ガス(Scope1,2)を2030年までに2021年比42%削減することを目標としています。
【取り組み2】 製材工場における廃棄物、CO2排出量削減の取り組み
- 本社工場・豊田工場では、製材に適さない木材や、製材工程で発生する樹皮(バーク)、端材、おが粉まで、木材を余すことなくほぼ全て有効活用しています
- このしくみは廃棄物を削減するとともに、化石燃料の使用量削減にも繋がります